一年一組  先生あのね

        鹿島和夫 灰谷健次郎

おとうさん               おおたに まさひろ
おとうさんは こめややのに あさ パンをたべる

おとうさん                 やなぎ ますみ
おとうさんのかえりがおそかったので おかあさんはおこって いえじゅうのかぎをぜんぶしめてしまいました それやのにあさになったら おとうさんはねていました

せんせい                    いいお つた
わたしのせんせいは てつぼうを十かいさせます せんせいはいっかいもやりません

せいるすまん              おくたに あゆみ
せいるすまんがきた 「あかちゃんがびょうきですからかえってください」とおかあさんがゆうた 「ほんならおだいじに」とかえっていった うちはあかちゃんなんかおれへんのに

おとうさん                にしかわ ちかこ
おとうさんのしゃしんがあるから あさになったら「おはよう」といいますよるになったら「おやすみなさい」といいます いもうともあかちゃんもおかあさんも てをあわせます おとうさんはなにもいいません

つり                     よしむら せいてつ
おとうさん いっつもつりにいっとうのに おかあさんは いちばでさかなこうてくる

よめさん                 よしむら せいてつ
おかあさんがぼくに 「けっこんするんやったら ぶすとしいよ」とゆうた「なんでや」ゆうてきいた 「ぶすは三日したらなれるし べっぴんは三日したらあきる」ねんて ほんならうちのおとうさんはもうなれたんや ほんでもぼくはべっぴんのほうがやっぱりええわ

つうちぼ                   やなぎ ますみ
つうちぼのじは かんじばっかりで ぜんぜんなにがなにかわかれへん なんでこんなもんで おかあさんがおこるんやろ

おふろやさん                あたえなるみ
おふろやさんのふろへいった おとこのこがおふろでうんこをやった おとこのこのおかあさんが「すいません」というていっしょうけんめいうんこをながしていた ほかのおきゃくさんは あわててふろからあがっていった

あかちゃん               はるかわ ともゆき
あかちゃんが  へをこいて  わろた

けんこう                    みき くみこ
テレビであかちゃんのしゅじゅつをみて おかあさんが かわいそうにといってなみだをだしていました はなぺちゃでもぶすでもいい けんこうが一ばんやといって おかあさんはわたしをみました

おじいちゃん               いもと なおこ
おじいちゃん はげちゃびんやのに おふろに しゃんぷうをもっていく

はみがき                 まつした やすゆき
はだかで はをみがくと ちんちんがゆれます

うんこ                    なるお たかすみ
がっこうからはしってかえって うんこをしました パンツをぬいだらいきなり にゅっとでました ながいなあと見ていたら べんじょのさきまでありました 大ごえでおかあさんをよんだら ヒャーといってびっくりしていました ぼくがしたうんこでこれが一ばん大きかった おとうさんのちんちんよりすごくながいです ぼくはよるまでながさなかった おねえちゃんもびっくりして ものさしではかってくれたら三十センチもありました

はみがき                   こだま ちえこ
おばあちゃんは はがないのに はをみがく

おふろ                     はるな ひとし
おふろにはいりました おとうとがおふろのなかで おしっこをしました おとうさんは おふろのなかで かおをあらいました

おかあさん                 ひろい ひろお
きょうもおかあさんはおこっています でもなんでおこっているのかわかりません みんなはいつもより「はいはい」といいおへんじをしています

ぼくがうまれたとき         どい まさゆき
ぼくのうまれたとき おとうさんがおとこでよかったといいました かなこがうまれたとき おかあさんがおんなのこでよかったといいました あとでかなこがしにました こんどたかしがうまれたとき おとうさんもあかあさんも おとこでもおんなでも げんきならいいといいました

おおみそか                おおむら めぐみ
十二月三十一日土よう日 あしたかららいねんです きょうはきょねんになります

あそびじかん               かわい たかお
あそびじかんは こどもはうんどうじょうであそぶ おんなのせんせいは しょくいんしつで おやつをたべる